ポートフォリオ活動を表にまとめると,以下のようになる.

また,ポートフォリオを通した学習サイクルは以下のように表現できる.

上記の活動をひとつずつ見ていくことにしよう.
学習を行う上でまず,目標設定を行う.そして,それに準拠したルーブリックの作成と確認を行う.「何をどこまでやなければいけないのか」,「評価規準」,「到達目標」,「コンミテンシ」を明らかにし,授業等に即した評価基準をつくる.それによって「ゴール」と「ルーブリック」が完成する.
評価活動には,自己評価,相互評価,他者(教師)評価がある. それぞれメリットがあるが,最終的には自己評価につなげることで, 学習者の学びが生起することが狙いである.
出展:梶田叡一(1993)「教育評価[第2版」,有斐閣双書
相互評価はさらなる自己評価へ繋がる
学習者中心の学習において教員は, 評価活動を刺激し,組織し,支援する,「支援者」「よき相談役」としてのファシリテータ ーの役目を担う.あまりにも教師が口出しすると,それは生徒の考える場を奪ってしまうことにもなりかねない. 教師はある意味において我慢することも大事になるのではないだろうか. では,教師はどのようにあるとよいのだろうか.
それが上記に述べた,ファシリテーターの役目である. あくまで,主体は学習者であり,学習者の自由を尊重することを念頭に置きたい.
セレクションとは,学習プロセスにおいて作成されたeポートフォリオ群の中から,学習の証拠(エビデンス)として有意味なeポートフォリオを自らが吟味し精選することによって,自らの学習プロセスおよび学習成果等を振り返り,印象付けを行うことである.自身の学習成果物を見ながら最良な学習成果物のセレクションを行うことで,それまでの自信の学習を振りけるきっかけになる.
次にセレクションされた学習成果物をショーケース・ポートフォリオとしてまとめ,必要に応じて公開する.ショーケースとは,自信でセレクションした最良の学習成果物をまとめたものであり,これをショーケース・ポートフォリオと呼ぶ.これにより,自身がいつでも学習成果や成長について振り返ることができるだけでなく,より多くの人に見て(評価)してもらうことができる.
電子化して扱う"eポートフォリオ"が登場したことで,例えば評価活動がしやすくなるなどの改善が期待されている.
森本康彦(2008)「eポートフォリオの理論と実際」,教育システム情報会誌,Vol25,No2,pp245-263
森本康彦(2011)「高等教育におけるeポートフォリオの最前線」,システム制御情報学会誌,No10,pp23-29
小川賀代・小村道昭(2012)「大学力を高めるeポートフォリオ─エビデンスに基づく教育の質保証をめざして」,東京電機大学出版局